PMI Consulting Co.,ltd.
scroll down ▼

2018.11.09

深刻化するマイクロプラスチック問題

現在、東京湾に限らず、近海小魚腹を割けば、必ずと言っていいほどマイクロプラスチックが出てくる。海洋に漂うレジ袋、ペットボトル、更には、釣り糸や漁網も含め、これらの元製品たちが波と紫外線などの作用で5ミリ以下のマイクロプラスチックとして海中に増え続けている。ここ数年世界的にも問題視されるようになり、今年のG7首脳会議では、2040年までにプラスチック容器のリサイクル率を100%にするとした「海洋プラスチック憲章」が提案されるも、日本と米国は未承認である。
環境保全の観点から、最も問題視されていることは、プラスティックが有害化学物質を吸着する性質を持っている点にある。よって、マイクロプラスチックを食べてしまう海の生物の生態系に変化が生じる事が危惧されている。
プラスティックゴミの海洋流出が多い国の上位5か国は全てアジアの国々(中国、ベトナム、フィリピン、インドネシア、スリランカ)である。しかし、これらアジア諸国が使い捨てプラ製品の量を減らすことをすぐに期待することはできまい。これ以上のプラゴミを出さないようにするためには、使用量を減らすか、確実に回収し再利用するか、プラ製品に代わる生分解可能な素材に代えていくかしかないだろう。一日も早く、プラゴミを減らすには、プラゴミ問題の現状を世界的な社会問題化することが必要になる。そのためには、欧米諸国の政治的影響力と、グローバル企業が本腰を入れてこの問題に取り組むことが望まれる。日本では、スーパーのレジ袋の有料化策をとろうとしているが、これが解決に結びつくとは到底考えられない。ともすると、レジ袋の有料化は、プラゴミ問題ではなく、無駄排除論として受け取られかねず、地球環境を守るといった日本人のモラルに訴えかけることができずに終わる可能性すらある。日本人のモラルアップアップを伴いながら、プラゴミ問題を解決するには、日本人のモラルアップに影響力ある著名人が先導したり、代替品の素材開発を官民のプロジェクトとして始めたり、コンビニ袋を寄付金付きの再生紙に置き変えていくなど、日本人の価値観の変化を生み出すような知恵が欲しい。
ジャストアイデアになるが、デジタル化された社会問題解決プラットフォーム「「モラルアップ・クラウド」を始めてみるのもいいかもしれない。(モラルアップクラウドは、世界から影響力のある100人の賛同を集め、放置すれば環境悪化の一途を辿る難題に対し、影響力のある100人が情報を拡散する事で社会的問題を世界の人たちに意識させ、社会変化をもたらす仕組みをイメージしたもの)
プラゴミ問題は、従来のやり方では解決しないし、解決しようとすれば経済的にも政治的にも技術的にも、想像を超えた大きなエネルギーを要する。それゆえに、クラウドによるうねるの創出が求められる。社会的問題解決は、私たち一人ひとりの問題だ、成熟した日本社会であれば社会的問題を解決するうねりを生み出すことが可能だと信じ、影響力のある人たちにこの問題に関心をもってもらいたい。

クラウディア

Recruit

採用情報

お客様と共に成長し続ける新しい仲間を求めています

Contact

お問い合わせ